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ハレー・クリシュナ・マハマントラについて

サッチャデーヴァ・ダース 記

ジャパ

1 ISKCON創立者、シュリーラ・プラブパーダによる説明

「ハレー・クリシュナ ハレー・クリシュナ クリシュナ クリシュナ ハレー ハレー
        ハレー・ラーマ ハレー・ラーマ ラーマ ラーマ ハレー ハレー」
を唱える時の、この超越的な音の響きは、クリシュナ意識に目覚めるための最高の方法です。

 意識を持つ魂として、私たちは皆本来クリシュナ意識に満ちていますが、大昔からの物質との関わりによってその意識が物質に汚れてしまいました。この汚された意識の生活の中で、支配者になり物欲を満たそうとしていますが、本当は更にその複雑さへと絡まっていくのです。この幻想をマーヤーと言います。それは、物質自然の厳しい法則に打ち勝とうとする我欲のための苦しいあがきでしかありません。物質自然に対するこの幻想的なあがきは、クリシュナ意識を取り戻すことによって直ちに止めることができます。

 クリシュナ意識というものは、マインドに強制的に押し付けられるものではありません。これは、生命体本来が持つエネルギーです。超越的な響きを聞くと、この意識が呼び戻されます。この方法はこの時代のためのさまざまな権威者によって推奨されています。

 マハーマントラ、救済への偉大なる御名、を唱えることで、実際に、精神的な段階からくる超越的なエクスタシーを体験することができます。物質である感覚、マインド、知性を超えて、真に精神的理解の境地に導き、超越的境地に立脚することができるとされます。

「ハレー・クリシュナ ハレー・クリシュナ クリシュナ クリシュナ ハレー ハレー
        ハレー・ラーマ ハレー・ラーマ ラーマ ラーマ ハレー ハレー」
を唱えれば、感覚的、性感的、心理的、知的というようなより低い意識の状態を超え、直接、精神的段階に目覚めることができるのです。このマハーマントラを唱えるのにマントラの言語を理解する必要も、思考錯誤することも、いかなる知的調整もいりません。精神的段階から、自然に湧き出るものなのです。だからこそ、何の資格がなくても、この超越的な音の響きを唱えて、エクスタシーの中で踊ることができるのです。私たちは、これを目の当たりにしました。子供でさえも、犬でさえも唱えることができます。この唱名を純粋な主の献身者の口からから聞くことによって、直ちにその影響を受けることができます。できる限り、献身愛者でない人の口から聞くのは避けなければなりません。それは、毒蛇の口が触ったミルクが毒になるのと同じようなものです。

 ハレーという言葉は、主のエネルギーへの呼びかけの音です。クリシュナとラーマはともに”永遠なる最高の喜び”を意味しています。ハラーは、主の最高の喜びの力です。この力は、ハレーと呼びかけることで、私たちを最高主へと近づける助けとなります。マーヤーと呼ばれる物質的なエネルギーは、主の持つエネルギーの一つで、私たちも又、主の中間エネルギーと呼ばれる存在なのです。生命体は、物質よりも優れているとされています。より優れたエネルギー(精神)が劣勢のエネルギー(物質)と接触すると、うまく調和がとれません。しかし、中間ネルギー(我々)が、精神的エネルギーであるハラー(神)とふれあうと、幸福になり、生命体の本来の状態になります。

 ハレー、クリシュナ、ラーマというこの3っつの言葉は、マハーマントラの超越的種子であり、その唱名は、主の内的エネルギーであるハラーに私たち制約された魂が守護を願う呼びかけなのです。これは、赤ちゃんが母親を呼ぶ泣き声のようなものなのです。母であるハレーは、最高の父であるハラーつまりクリシュナの恵みを受けるよう献身者を助けてくれるのです。そして、主は、このマントラを真剣に唱えるものに自らの姿を現すのです。

 だからこそ、マハーマントラを唱えるということが、この喧噪と偽善に満ちた現代において最も効果的な精神的悟りとなるのです。

チャンティング

2 サッチャデーヴァ・ダースの解説

 ハレー・クリシュナ・マハーマントラは、大きな神秘的な力を与えてくれるように音が構成がされています。マントラの響きは、マインド(物質)とその中にある自分(精神)を同一視するということから人を解放します。マントラというのは2つのサンスクリット語から成り立っています。torayate(トラヤテ)解放する、とmanas(マナス)マインドという言葉から成り立っています。maha(マハー)は、偉大なという意味です。

 どんなマントラでもいいという訳ではありません。マントラは、特定の遺伝子を持つ種のようなものです。特定の目的地に到着するためのチケットのようなものです。特定な音波(周波数)であるチャンネルにつながるラジオの音のようなものです。様々な目的を満たすための様々なマントラがあります。あるものは俗的な目的に、またあるものは解放という目的に、また、純粋な神への愛だけにつながるものがあります。マントラの音の響きは、チャクラと呼ばれる体の中央のラインにある希薄なエネルギーの中継所に影響を与えます。マントラの響きの効果で、平穏、調和、体が軽くなる感じといったような心理状態が瞑想の最中におこるとも言われています。そして、何回も唱えることで、マントラの響きが、マインドの空間にあるあまり価値のない、固い考えを破壊します。

 マハーマントラは、ヨーガ、すなわち神聖なる自我(我々)と、最高の自我(神)クリシュナとの絆をもたらす道です。マントラの響きは、精神界から来ているからそのような効果が得られるのです。マハーマントラは"神の御名"そのものであり、古代のヴェーダ文献の中にその神の名前は記載されています。最も高い効果を得るためには、自覚と敬虔さを持ってマントラを唱えなければなりません。

 マハーマントラは、『カリ・サンタラナ・ウパニシャッド』の中で、特にこのカリ時代(現代)のために勧められているものです。

 

【英文を直訳しました。ご容赦ください】

サッチャデーヴァ・ダース

サッチャデーヴァ・ダース
1971年、A.C.バクティヴェーダンタスワミから入門を受け、その後39年間バクティヨガと瞑想の実績を積む。サンフランシスコ消防署で20年間救命士として働く中、PTSDで苦しむが、規則的な瞑想によって克服した経験を持つ。